“レディネス”という概念

kaidan

(旧ブログ2008.10.15記事を一部修正)

子どもの教育に悩んでいらっしゃる保護者の方に、
ぜひ知っていただきたい概念があります。

それは、「レディネス readiness」
(Are you ready?のreadyですね。
学習をするための準備ができている状態のこと。)


子どもの発達には順番があり、それをすっとばすことはできない。
レディネスが形成される以前の学習は、無意味である。

というものです。

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たとえば、整数のことがわかっていないのに、分数がわかるはずない、とか、
4年生のことがわかっていないのに、中学生の勉強がわかるはずない、とか、
言われてみればごく当たり前のことです。

ところが、「追いつかなきゃ!」とあせると、
そのことを忘れてしまいがちです。

たとえば、
大手塾で、
「灘中に行きたいからこの灘中特別講座を受けなくっちゃ!」と、
今の自分の成績・レベルに合っていない、ぜんぜんわからない授業に
闇雲に参加したり
(座ってるだけ・板書写してるだけ)、

とにかく国語力を鍛えなきゃ!と、
小4レベルの指示語がわからないお子さんに、
いきなり大人の新聞記事の要約をさせたり・・・。

不安になると、ついついこういうことをやってしまいがちです。
お気持ちはわかります。


でも、発達・学力に関しては「レディネス」なき学習は無意味なのです。

「大は小を兼ねる」かのように「難は易をカバーする」ことは、
大人ならそういう場合もありますが、
とくに、初等教育でつまずいている場合はありえません。


短文が読めて、それから長文が読める。
気持ちを表す語彙があって、いろんな感情が育つ。
正しく読めて、正しく書ける。
語彙がそれなりにあって、はじめてそれなりの表現ができる・・・・・。

学年が上がれば上がるほど、それまでのことは、
「当然わかっていること」として進みます。
つまり、自分がつまずいている内容は、二度と取り扱ってもらえないし、
「追いつくべきゴールまでの距離」も、どんどん遠のいていくのです。
だから、「抜けているところ」は、おうちの方が気づいて、カバーしてあげなければいけないのです。
あるいは、塾が気づいて、適切なケアをします。

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少し前は、ゆとり教育の影響で、
ハードルが下がったため、個人能力の差が分かりにくい、
ということが起きていました。

この頃は、アクティブラーニング活動が増え、
「調べる」「意見を述べる」というアウトプットの比重が増し、
ちゃんとインプットできていなくてもなんとなく経過できてしまう、
ということが起きています。

いずれにせよ、
「わが子が遅れている」ことにおうちの方が気づかない、
また、学校も気づかない、
そのため、「塾だけが気づく」ことが増えています。


ですが、
「抜けているところ」=「次の段階のレディネスがまだ備わっていないところ」だから
そこは、絶対にすっとばせないのです。
小2でつまずいていたら、
現在小4であっても、
小2のその部分をやってあげなけばいけません。
合わない学習で、わからないまま、お子さんがどんどんつらくなっていくのだけは避けたいですよね。
だから、あわてないで。とばさないで。確実にいきましょう。

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なんだか厳しい言い方になってしまいましたが、
「レディネス」の有無が、その後の伸びを左右します。
大人がそのことを理解して、
丁寧に、段階を踏めるようにしてあげればいいんです♪

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  1. 今日はIQの話をしようと思います。

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